家買いました

家を買いました。築35年の中古住宅です。ちょうど僕と同い年くらいです。

場所は山の上にあります。職場から電車で40分ほどなのですが、家から駅までの坂がとにかく急で、帰りはもう山登りと言っていいレベルです。引っ越して1週間で妻が筋肉痛になりました。

周りからはやめといたらよかったんちゃうかと言われるかもしれないですが、全然ネガティブな気持ちにはなっていません。むしろ、いまは毎日の通勤が楽しみになっています。

なぜそんなところに家を買ったのか

きっかけは、友人が買った中古住宅に遊びに行ったことでした。 玄関を新しくしてリビングを手入れして、リフォームしたところは綺麗だけどあとはそのまま、という感じで仕上げていたんです。それを見て初めて、中古住宅ってこういう予算感で買って直せるんだな、と肌で分かりました。そこからちょうど子供が小学校に上がるタイミングもあって、家探しを始めました。

最初は通勤を考えて、座って移動できる始発駅の周辺で探していました。だけど始発駅の近くになるとやっぱり金額が跳ね上がります。予算オーバーになるか、条件が中途半端な物件ばかりで難航していました。

そこで少し視野を広げてみたら、めちゃくちゃ広いのにめっちゃ安い物件が出てきました。それが今の家です。

もともと築60年くらいの市営住宅のような団地に住んでいたこともあって、あのガタガタした古い雰囲気が好きでした。アメ色がかった建具とか、金具がマイナスネジだったりする良い時代の造形に愛着があったんです。今の家も、前に住んでいた人のステッカーが貼ってあったり、柱に傷があったりして、人が生きてきた気配が残っているのが気に入りました。結局、1軒目で即決してしまいました。

70万円のキッチン発注で指が震えた

9月に契約して4月に引っ越したのですが、正直なところ貯金はほぼ底をつきました。 リフォームはとにかく安く最低限でと大工さんに無理を言って抑えてもらい、あとは自分でやりました。壁はクロスを貼るのをやめて漆喰を自分で練って塗り、タイルも自分で貼りました。

キッチンはツールボックスというメーカーのものをネットで発注したのですが、だいたい70万円くらいしました。お小遣い制の会社員にとって70万の買い物はとてつもない大金です。収まりの寸法は自分で図面を引いたのですが、もし間違っていたら取り返しがつかないので、注文ボタンを押す瞬間に指が震えて、その夜は緊張で眠れなかったのを覚えています。

リフォーム作業ができるのは土日だけだったので、毎週末、当時はまだ3歳と2歳だった子供たちを車に乗せて現場に通いました。子供たちが退屈しないように、車内ではリトルマーメイドとミニオンの動画を毎週毎週リピートして見せ、昼も夜もだいたい同じようなところで外食しながら、朝から晩まで現場で作業しました。

しんどかったですけど、素人でも工夫すれば自分の手で作業できるんだという姿を子供たちに見せられたのは良かったなと思います。作業中に子供がちょこちょこ邪魔しにきて一緒にタイルを触ったりした経験が、これからの生きる力に少しでも繋がってくれたらいいなと思っています。

通勤が長いのはデメリットなのか

そうして引っ越しが終わり、いざ通勤が始まりました。 家から駅までは急坂の山登りで、職場まで40分。これだけ見たら完全に通勤地獄です。

ですが、これが全く苦になっていません。理由は単純で、電車の中でパソコンを開いて作業できるようになったからです。

上司からMSIのノートPCを支給してもらったのをきっかけに、電車の車内がそのまま作業スペースになりました。携帯のプランも3GBからIIJmioの15GBに変えたので、通信量を気にせず余裕でパソコンが使えます。車内では Mosh と tmux を使って自宅のMac miniに繋ぎ、Claude CodeやCursorを開いてアプリを作ったり、家計の整理をしたりしています。集中していると、乗り換えのタイミングで「もう着いてしまったか」となるくらい、あっという間に時間が過ぎていきます。

もともと通勤に1時間半かかる場所に住んでいたこともあって長い移動自体には慣れていましたが、今回は移動時間の使い方がガラッと変わったので、むしろ通勤が伸びて良かったとすら思っています。

山の上に住むデメリットは確かにあって、坂がきつくて妻は毎日筋肉痛になっています。それでも、スペックや条件だけで割り切るのではなく、自分たちが気に入って決めた家がそこにあるということの方が、我が家にとっては大きいです。

だからこそ、どれだけ帰りの坂道がしんどくても、なんだかんだ楽しみながら家路を歩けているのだと思います。1軒目で決めてしまった直感は、今のところ正解でした。

今回はこのあたりで。 今日も楽しみましょう。